3.音楽が力になれること

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 いよいよ本題ですが、まず私が実際に色々な音楽の集まり(発表会、演奏会、練習会etc…)を見てきて気付いたことがあります。

 いろいろな人が集まるのでコミュニケーションが苦手な人やコミュニケーション経験の浅い引きこもりの人など様々な人がいるのですが、コミュニケーション上の問題を起こすのは極めて稀です。

 多少の空気を読まない発言があっても音楽では繋がっていますので許せてしまいます。

 また楽器販売店など含めた音楽業界全般に言えることですが、参加者・お客さんはそもそも気持ちに余裕のある状態で余暇活動に来ているので寛容です。

 

 そして、

 

 ”音楽という「共通言語」があるため、コミュニケーションが容易です!”

 当事者の方はよく発達障がい者のことを「別の国の人」と形容します。

 文化も言葉も定型の人とは違うという意味です。ここで音楽という共通の言葉があったらどれだけ心強いでしょうか。

 

 また、音楽を学んだ当事者の方に話を聞くと、音楽は自信を持てるようになるのにとても役立つそうです。楽器をやることでようやく人と対等と思えるのだとか。(逆に圧倒的多くの方は自分には価値がないのだと感じてしまっています)

 

 そして、これが最も大事なポイントですが、音楽をやっていると

 

”多くの定型の人と同じ立場で接する機会を持てます”

 

 店員とお客でもなく、ホストとゲストでもなく、友達でもないが赤の他人でもない、重い責任も持たない、この関係がとても大事です。

 先にお話ししたとおり発達障がいの方にとって定型の人を観察するというのはとても大事なことですが、中でも自分と同じ立場の人が自分と同じ状況で何をするか、または何をしないか、何を嫌がったか、何は嫌じゃなかったか、それについて他の人はなんと言うか、こういった情報がとっても貴重なのです。

 

 学校や職場の人間関係は一見対等なように見えて実はとてもいびつです。

 何か失敗があれば排除しようとしますし、価値観や考え方も偏っていることが多い上、当事者の方は既に自信をなくしてしまっていることも多いわけですから。

 

 こういった機会を日常的に持ち、自分が何をしてもいいか、何をしなくてもいいかがわかってくると、発言や行動すること・しないことを怖がらなくて済むようになるので格段に楽になってくるのではないでしょうか。

 

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