ギャラのお話。

Twitterで定期的に流れてくるクリエイターとクライアントの報酬のやり取りを見てて私なりに思うこと。

金額の理由を説明するのに技術を身に付けるのに費やしてきた時間を引き合いに出すのは実はちょっと違うと思っています。厳格な英才教育を受けた方を除けばクリエイターって結局好きこそ物の上手なれなので、初心者のうちから仕事と思って練習してきた方は少数なはずです。なので五分で描ける絵に高額な値段を付けるのは別な理由があると私は思っています。

ギャラやチケット代など、これらは実はアーティスト本人(=唯一の商品)の値札になってしまいます。例えばチケット2,500円や演奏ギャラ2万円であればその人の値段は1,500円や1万円と捉えられるわけです。安く値を付けてしまうと周りのアーティストはそれと比較されてしまうため自分は安くていいからと決められるものでもありません。

実際公益・福祉のためだったりお付き合いだったりイベントの理念に共感したりしたときに破格の値段でお受けすることは沢山あると思いますが、その場合にはそれが特別な理由のための特別な価格であることを御依頼主や来場者にわかっていただく必要が出てきます。

こんな説明をしてしまうと恩着せがましく聞こえるので本当はしたくないのですが、むしろご協力するために必要な努力と思っています。なかなかご理解いただくのも難しいんですけどね…

ギターで右手左手が同期しない時に考えてみるべきこと

とはいうものの、同期させる練習みたいなのは偉い先生のブログや本に山ほどあるので盲点みたいな情報だけご紹介。

両手が同期しない、つまり右手と左手の動きのタイミングが合わず音が繋がっていかない。よく聞く悩みです。

ここで思い出しましょう、レッスンや動画やブログや本やライブハウスや居酒屋などで聞いたことのあるアレです、

「人間は両手で別々のことができない」

思い出しました?そうなんです、人類はむしろ両手を同期”させない”ことができないんです。ではなぜ音が切れるのか。

左手にフォーカスすると、鳴らすべきタイミングで弦を押さえて弾けば綺麗に鳴るはずですがそれが鳴らないのだから単純に弦が押さえられていない可能性が高いです。時間をかければ押えられるはずですが触った瞬間には弦に重さを与えられていないわけです。つまり押弦に無理がある。

これが上手にできているかどうか判別する方法があります。それはロングトーンのレガートで試すこと。滑らかにつながって聞こえれば瞬時に適正な重さをかけられているということになります。

ただし!弱く弾くと重さが甘々でも鳴ってしまってエラーチェックができないので強く練習すること。それに気を付けて練習していれば瞬時に重さをかけられるようになり、ひいては早いフレーズでも左右が同期するようになって弾けるようになります。

あれ?これもどこかで聞いたことないですか?「早いフレーズが弾けない時はゆっくり練習するように」100万回は聞いた言葉ですね。

右手にフォーカスしてみましょう。右手がタイミング通りに音が鳴らせないというのは大問題です。何せ指にしろピックにしろ、引っ張ってたわませてあった弦からタイミングに合わせてただ外してあげるだけですから、タイミングがずれてしまうということはただ指かピックを外してあげる以外の動作をしてしまっているはずです。

よく見かけるのがどのタイミングで発音されるのか理解していないケース。指が外れる時に鳴ると理解していないため、適当に指をスイングしてしまい、弦から指が外れるタイミングがその都度バラバラな方を時々見かけます。

両手が同期しないとは両手が同時に動かないことではないことが分かっていただけたでしょうか。ですので私は同期という表現もおかしなものだなぁなんて思ってしまいますが。言葉に惑わされず本質を見ましょう。

ところで毎度のお約束ですが、両手の同期の練習を否定するものではありません。その練習自体はここで挙げたようなことをチェック・改善するのに有効ではあると思います。弱く、早く弾くのは意味ないですけどね。
(私の生徒さんで読まれた方いてもこの練習する必要はないですよ)

脱力≠最小の力

脱力して弾きなさいとはよく聞きますが、かる〜く押弦してしまっていないですか?

必要最小限の力しか弦にかけない場合、音色や音程をコントロールするための余裕がなくなります。

試しに思いっきり強く押さえてみてください(力んじゃってもOK)、音色変わるでしょ?タレガの曲なんてわかりやすいですね。

つまり脱力することと弦にかかる重さを減らすことはまったく別物なわけです。

脱力をしようとして単純に力を抜くと弦にかかる力(重さ)も抜けてしまうので、逆に最小の力(労力)で最大の力(弦を押す力)を出せるようにしてみると結果的に脱力ができます。

この時、「指が痛くなるほど押さえてるのだから重さは足りてるに違いない」と思ってしまうかもしれませんが、指先が感じる圧力と弦にかかる圧力はまったく別物なので気を付けてくださいね。

上手になってくると指先に感じる痛さはなくなっていくのに対し弦にかかる重さは増えていきますので自分に騙されないように!

(※最小の力で押さえるなということではないです、ギリギリ鳴らせるより大きい力も必要なことが多々あるという意味です)

1回目が押弦強め。極力表現付けずに弾いています。1回目のほうを弱く弾いていますが響きの違いでむしろ大きく聞こえさえします

コード弾きする初心者に一番知って欲しい知識

練習というより実際に曲を弾き語りなどする際に役立つ知識です。

実はこのエントリーは黒津りゅうたさんがギター茶会のビギナー向けコード講座で言っていたことほぼそのまま、パクリです(笑、ごめん!)

コード譜を見ながら弾いていると見たこともないコードが沢山出てきます。メジャー、マイナー、数字が入っていたりC/Bみたいに二つ書いてあったり・・・。練習の時は一つ一つ調べて反復練習することができますが気持ちよく弾き語っているときにそんなことしたくないし、人前ならなおさらできませんよね。

実はコードって

・骨組み + 味付け

という感じでできています。

骨組みは大きく分けて二種類、メジャーとマイナー(例外はあります、後述)

Cmadd9、CmM7、Cm/G

これらのコードであれば骨組みはすべて同じCm(Cマイナー)、そこに足されたスパイス(add9、M7、/G)が変わってくるだけです。

(注・読み飛ばし可:CM7はCメジャーセブンと読みますがこの”メジャー”はCでなく7にかかってくるので、CをCメジャーと読むならばCM7はCメジャー・メジャーセブンという意味です)

ですのでこれらすべてCmで弾いてしまっても(足りない音はあるにしても)間違った音が鳴ることはないので、もしこれらのコードを知らなければCmで弾いてしまえばいいわけです。

弾いている側からするとこの音の足りなさはとても違和感がありますが、聴いているほうはそこまで気にしませんし少なくとも演奏がスムーズに流れるというメリットに引き換えられるほどのことではありません。

また、C○○というコードであればC(ドの意味)から始まるコードという意味なので一番低音の弦はC(ド)でなければならないし(ルートと呼びます)、普段私もレッスンではルートをしっかり意識するように言いますが、実際の演奏ではプロでも100%ルート音から弾いているかといえば (弾かない・弾けない・合わせて) そうではないので独学でどうしても鳴らない低音があったら切り捨てても問題ないと思います(流れが最優先!)。

注意点としてC(メジャー)とCm(マイナー)では骨組みが違うため、Cmと書いてあるところをCで弾くことはできません。また、aug(オーギュメント)、dim(ディミニッシュ)、♭5(または-5、フラットファイブ)など成り立ちが違ったり骨組みから変化させたりしたものもあるため代用すると違和感が出てしまうでしょう。

ここのところ、以前までに輪をかけて真面目な記事しか書けないな・・・

演奏に必須なのにあまりに難しいこと

演奏に必須なものがいくつかあります。演奏技術、音楽的知識、音感などなど・・・その中でも重要度が高いのに習得が特に難しいのが「客観的に評価する力」です。他の能力と比べ”天才”が割と多いのも特徴なので、私のような凡人は意識して鍛えていかないとおいていかれちゃう点も重要さに拍車をかけます。

楽器から奏でられた音や音楽は自分で聴いているのと客席で聴くのとではまったく聞こえ方、感じ方が変わります。例えば音量で言えば楽器の裏側にいる演奏者と正面の少し離れたところのお客さんではまったく違うし、ギターで言えば低音弦が耳に近くなるので客席よりも低音が強く聞こえがち。この自分に聞こえている音を「お客さんにはこう聞こえているはず」という音に補正していかないといけません。

録音してみるのが一つ有効な方法ではありますが、録音した音というのは録音した環境、再生環境、録音の方法などで聞こえ方がまるで変わるため単純に他の人と比較してみることができません。ですので他人の意見に頼る機会も多くなります。

ただしここに落とし穴があります。例えば音が大きい、テンポが速いといった評価があると思いますが、これの意味するところがわかるでしょうか?

音の大きさで言うと、客席で聴いていて良く聞こえる=音が大きいと感じられるのは実際には音量よりも楽器を鳴らせているか、響きの割合がうんと大きいです。例えば小さい音量で上手に鳴らす演奏と大きい音量であまり上手でない鳴らし方では同じかむしろ前者が大きく聞こえます。

テンポに関しては先日レッスンでちょうどいい例がありました。あるバンドの曲を練習していた生徒さんが曲調が変わった部分で急に早く弾きだしました。どうしたの?と聞くと「原曲はここで早くなるんです」と。実はそこはまったく同じテンポだったんですが、曲調が変わったため早く感じたというわけです。

つまり、お客さん目線で言う「音が小さい」「テンポが遅い」を正しく理解せずに演奏を修正しようとするととんでもないことになるということです。聴く力、自分がある要素からどう感じるかを観察する力はとっても大事ででも上達が難しいことなので日頃から注意してみよう!

幸いなことにこれは日々の練習で自分の演奏をよく聞くこと以外にも通勤時に聴く音楽等あらゆる音楽から学べます。楽器演奏せずとも人生を豊かにする能力なのでたまたまこれを読んでしまった楽器に興味ない方も是非試してみてくださいね~

ブログ記事が真面目過ぎると言われてしまいましたが不器用でこんな感じにしか書けないぞ~~~

指の独立は必要か

という、ちょっと危ないテーマに切り込んでみたいと思います。

結論から言ってしまうと独立自体は必要ですが各指を他の指の影響を受けないように一本ずつ動かす能力は全く不要だと思います。というかそのように動かすギタリストを見たことがないかもしれません。

下に添付した動画の冒頭にポピュラーな指の独立のエクササイズがありますが、これをレクチャーする動画や写真等いろんなところにありますので是非チェックしてみてください。どのギタリストも指は独立していないですよね?むしろ全部の指が連動して同時に動いているはずです。(私の動画ではちょっと大げさにやってしまいました、ごめんなさい!)

スケールもスラーも目的の指以外が弦に接しても何ら問題ないはずですし、むしろ一緒に接してくれないと早い下降やスラーなどは鳴らないですよね。

特定のコードを押さえながら一部の音が変化していく場合もすべての指が動いて困ることは何らないし、既に押さえている場所は弦に指先を相当な重さで載せているのだからズレることもありません。

複雑なコードを押さえる際など、一本一本バラバラに動かないといけないのではないかと思われがちなのですが、実はまったく逆です。《指はすべてつられて動くという前提》ですべての指先が目的の位置に送り込まれるよう、指先の向きを調整した上で一緒に動かしてしまえばいいのです。

この指先の向きを調整すること自体は指の独立ではありますが指を個別に上げ下げするのとは違い、日常やっている動作ですので特に練習しなくても慣れればできてしまいます。逆に指を個別に上げ下げする動作はおそらく色んな記事で既に目にされているとは思いますが人体の構造に逆らう無理のある動作なので難しいしできるできないは個人差が出てきます。

押弦をハンコを押す動作だとしたらこの調整はハンコを彫る行為ですね。

指の独立のエクササイズは私は生徒さんにはすすめていませんが、もしやる場合はそもそも指は個別には動かないという前提でやると大変効果が上がりますのでお試しあれ!

先生の言うことは生徒によって180度変わる

よく、「あの先生とあの先生はまったく違うことを言う」という話を聞きますが、思った以上に同じことを言っている場合が多いように感じます。

例えば指を曲げるという一言をとっても、
・どの関節を曲げるか
・曲げた状態を維持するか
・力を入れるか
・開かないように抵抗するか
・速く動かすか
などなど、人によってまったく解釈が変わってきます。

私のレッスンでも同じ動作を説明するのに人によって「指を曲げて」とか逆に「一切曲げないで」とか全然違う言い方をします。

音楽的表現についても私が明るいと感じるものを明るくないが激しいと感じる方もいて、その方に「明るく」と言っても通じませんし。

レッスンが軌道に乗るまでには実は生徒さんの理解の仕方の癖を把握するのが先生の大切な仕事になるんですよ。

ですので自分が習っていない先生の指導の良し悪しを伝聞で判断するのはあんまり意味がないんじゃないかなぁ